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朝からメッセージ‼️

ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ‼️『
f:id:barussnn127:20150128074831j:plain西加奈子さんが小説を書こうと思ったきっかけが面白い。小説が大好きで、でも、自分で書けるとは思っていなくて(ナポレオンになれないというのと同じでと西さん!)、ところが、雑誌のライターをしていて、コーヒーの取材をした時に、豆がどうだとか、ローストがどうだとかに興味が持てない。

コーヒーの取材なのに、豆がどう、ローストがどう、ということよりも、けったいな口ぶりのおっちゃんがコーヒーを持ってきて、仕草がどうだとか、そういうことばかりに注意がいってしまう。しかし、記事では書けない。ならば、自分で小説で書いてしまえばいい、と西加奈子さんは思いついたという。

西加奈子さんは、ベストセラーになった『さくら』も、織田作之助賞を受けられた『通天閣』も、圧倒的な筆力と、「物語」の生命力が凄くて、そんな才能がある方が、コーヒーのおっさんの「気づき」まで小説を自分で書こうとは思わなかったというのは、それだけ小説をリスペクトしているのだろう。

その西加奈子さんの『サラバ!』は、世界文学としての広がりと深みのある荘厳な傑作で、特定のジャンルにおさまらない。内容はこうです、と簡単に説明できない(もちろん読み出したら、とまらないほど面白い。)そこに、「直木賞」というものの一つの機能があるのだと、お話していて思った。

『サラバ!』は、時代小説だとか、恋愛小説だとか、サスペンスだとか、そういうラベルにおさまらない。だけど、面白い。そんな時に、「直木賞!」という、賞に輝いたというインパクトがあって、じゃあ、どんな小説か、読んでみようと、読者が手にとる、そんな心の動きを促すのではないか。』