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エッセイ社会派なブログ??!

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

オートマティスムは、多くの場合ナンセンスを生み出すが、ナンセンスと新しい意味は近い関係にある。新しい創造は、しばしばナンセンスととらえられる。ナンセンスなものを意識の介在なしに生み出すことと、創造性の関係は深い。

子どもはナンセンスなものを見ると笑うが、それだけ自律的な創発に近いところにいるのである。一方、さまざまな意味の体系にからめとられている大人は、ナンセンスを拒絶したり怒ったりする。もったいぶった大人ほど、創造性から遠い存在はない。』

 

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

創造性において、すでに蓄積された記憶や体験が「素材」となって、その結びつきや組み合わせから新しいものが生まれる創造性の過程について、もう少し考えてみよう。結びつきや組み合わせというと、たとえばブロックがあってそれを組み立てるというイメージが浮かぶ。

ブロックを組み合わせて、お城をつくるという場合、できあがったお城のイメージは新しいものだが、それを構成する一つひとつのブロックは、変化しない。要素として変わらないまま存在することが、むしろ構成上は重要な性質になっている。

一方、脳内の情報表現は、不変なブロックのようなものになっているとは考えられない。情報のコーディングの詳細はまだ不明だが、神経回路網の結びつきによって、その相互関係を通して一つひとつの要素がつくられるものと考えられる。

つまり、たとえば睡眠時や、ディフォルト・モード・ネットワークが関与するような脳の自律的な活動を通して、神経細胞相互の関係性が変化し、その結果、情報の要素自体が関係性を通して新しく生まれる可能性がある。個は固定ではなく、むしろ関係性を通して個が生成、定義されるのだ。

つまり、ブロックのメタファーを用いるならば、脳の自律的な活動を通して、ブロク自体がつくりかえられて、異なる「かたち」や「色」になるのが創造性のメカニズムだと言える。いわば、新しい「元素」が生まれるのだ。

逆に、脳内の結合を通して「ブロック」自体がつくりかえられるという視点から見れば、そもそもなぜある記憶や認知の要素が安定してその同一性を保つのか、ということが謎となる。これは意識のクオリア問題とも深く関係している。

 

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

アンディ・ウォーホルのフラワーは、新聞に載った小さな白黒写真を元にしたものであるが、その質感やスケールはその起源を感じさせない。つまり、起源がもはや明らかではないくらい表現が成長したものが、傑作である。

「創造性の秘訣はその起源を隠すことである」という箴言は、一部の皮肉を除去すれば、作品というものはそれくらい独自の質感と構成を持って初めて起源から離れたと評価できるという真実を表していると考えることができる。』

 

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

夢は、創造性の一つの指標になる。夢くらいよくわからない、痕跡をたどることができない新しいアウトプットを生み出すのが、創造性が機能している証拠である。夢のように、論理の脈絡が辿れないプロセスを保つことができるかどうかで、創造性の質が決まる。

夢を理解する一つの鍵は、情報が単に情報として結びつくだけでなくて、そこに感情のバイアスやひずみ、志向性が加わることだ。夢は、情報の整理、統合だけでなく、感情の整えにも関わっている。この点が、創造性を解明する上で重要なポイントとなる。』

 

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

創造的になろうと思う者が心がけるべきことは、まずは多様で豊かな経験である。創造性の必要条件として、さまざまなことを経験し、感激し、感動し、その記憶を脳内にアーカイブとして蓄積することを心がけるべきなのである。

もちろん、創造性は記憶の単なる想起や焼き直しではなく、何らかの「熟成」や「結び直し」が起こった結果なのだけれども、その大前提としてまずは豊かな記憶が自分の中に蓄積されなければならないのである。大量の落葉がないと腐葉土はできない。』

 

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『  

このように考えてくると、創造性を理解するためには、創造者自身が把握していない無意識の中の過程と、それを認識する意識の中の過程の関係性が重要であることがわかる。また、創造されたものが創造者自身にとっても一つの驚きであることも注目されなければならない。

過去の記憶を想起する時には、その内容が思い出す者にとって驚きであるということは通常ない。創造性において、生み出されたものが驚きであるということは、それだけ、生み出されたものが(見かけ上の)新奇性を持っていることになる。この新奇性のメカニズムが創造性の核心である。』

 

いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

もっとも、このような議論は現代科学の驚くべき達成とその方法論的卓越についての十分な理解があって初めて有効なのであって、時間の「今」性が扱えないことと、単なる反知性主義は区別されなければならない。

結局、宇宙はその時間や空間の広がりとともに一つの驚異として私たちの前にある。その圧倒的なリアリティを前にすると、現在の知識人の間で主流の無神論や、人間の倫理は進化論で説明できるといった類の議論は、トリビアルなものだと感じざるを得ない』