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朝からメッセージ

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ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ❗️『うまくいかなかったら、テイクを繰り返せばよい

黒澤明監督は、ふつうの映画監督だったら一生に一回撮れればいい、というような名シーンを、何度も、繰り返し、撮ることができた人だった。そのことを、昨日、映画『生きる』を見ながら、思い出していた。

『生きる』で、志村喬さんが演じる市役所の市民課長が、かつての部下の女の子に、「君はどうしてそんなにいきいきしているんだ」と聞いて、「こんなものをつくっているだけ」とうさぎのおもちゃを見せられる。「それか」とうつむいているうちに、突然、表情が変わる。

「私もつくればいいんだ」とうさぎのおもちゃを抱えて、階段を降りていくときに、ちょうど、誕生パーティーをしている女学生たちのところに主役がくる。みんなが「ハッピーバースデー」を歌うので、まるで、志村喬に向けてのはなむけのようになる。凄いシーンで、黒澤明さんは何度もこういうのを撮った。

なんで黒澤さんはああいうシーンが撮れたんだろう。一つには絵画的素養。一時は画家を志したほどの絵画への愛。もうひとつは、ドストエフスキーなどのロシア文学への傾倒。そして、細部までこだわってセットをつくり、何度も入念にリハーサルを繰り返して、追い込んでいく、その執念だろう。

黒澤組の現場は、今となっては想像するしかないが、テイクを何度も繰り返したのだろう。テイク1、テイク2、・・・・。俳優がくたくたになっても、まだまだと、テイクを繰り返す。自分が思い描いている「絵」が撮れるまで、何度もテイクを繰り返す。それが、黒澤さんの映画つくりだったのだろう。

黒澤さんのようにはなかなか行かないが、自分の人生で、テイクを何度も繰り返す、ということだけは、誰でも実行できそうだ。試みていることがあったら、うまくいくまで、何回でも、テイクを繰り返す。スタッフや俳優に迷惑をかけるわけではない。監督も主演も、自分。いつか、凄い場面が撮れるだろう。』