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朝からメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

「脳なんでも相談室」に、中学校の時にゾーンを経験して、それ以来普通の状態が不安になる、という事象を経験した方の質問があって、とても面白いと思った。ゾーンはよほど自分を追い込まねばならず、そうひんぱんに経験することはできない。

脳は安定化装置もあるから、いつもゾーンに至るくらい自分を追い込むということを強制することは難しい。むしろ、非ゾーンの日常をどう生きるかということの方が、私たちの人生においては主要な問題である。

有森裕子さんにうかがった話で面白かったのは、小出義雄監督の練習法は「ランダム」で、30キロ走った後に、いきなり思いつきで「1万メートルのタイムトライアルをやるぞ」と言うのだそうである。当然、合理的に考えたらむちゃくちゃである。

普通、1万メートルの記録をねらおうとしたら、十分に休息をとって、コンディションを整えてからだろう。それが、30キロ走を終えてへとへとの状態でやるのは、つまり、本番がそうなるかもしれないということだ。

4年に一度のオリンピックの本番を、最高のコンディションで迎えられればいいけれども、そうでなかったら、そうでないなりに、その時のコンディションでベストを尽くさなければならない。有森さんはそれができたから、2大会連続のメダルをとることができた。

ゾーンに至ることは理想だが、ゾーンに至らなかったら至らないなりに、自分の行動をベストエフォートで組み立てていく。この心がけは、日常生活からアスリートの競技まで、普遍的に成り立つ法則だと思う。ゾーン手前のベストも、また重要なのである。