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朝からメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからメッセージ❗️『
たけのこの里が好きな人が、きのこの山を作る

世の中の半分のひとは、「たけのこの里」の方が好きであり、残りの半分は「きのこの山」の方が好きである。どちらかが好きだからといって、そればかり作っていたら、世の中の半分のひとたちはとりこぼしてしまうことになる。ここで言う「たけのこの里」、「きのこの山」は、もちろん喩えである。

自分の好きなものばかりつくってしまうことの危険性は、別の意味でもあるように思う。お酒の杜氏の名手のなかには、一滴もいけない、という人がいるという。お酒が好きではないひとが、うまいお酒をつくるということがある。「たけのこの里」が好きな人が、「きのこの山」をつくって、名人になるのだ。

自分の作品が好きだというのは、自己愛のわなである。クリエーターの能力を伸ばすことを妨げるのは、往々にして自己愛だろう。すぐれた作品をつくる人は、自分をつきはなして客観視できる人が多い。自分の作品を好きになるべきなのは他人なのであって、自分ではないのである。

さいしょは純文学を志していたひとが、編集者に勧められてラノベを書いて、それが大ヒットする、というようなケースは、つまりは、自分がもともと好きなジャンルとは違うものをつくることが名人につながる、というケースだろう。そいう事例は、しばしば見聞きする。

昔から、「自分の好きなことは、仕事にしないほうがいい」と言うが、この警句の趣旨には、作品を好きすぎてはいけない、ということが含まれる。よく、若いアーティストなどが、自分の作品を紹介するときに、それが好きすぎる気配があると、あぶないな、と本能的に思うのは、そのためである。』