ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからメッセージ
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大学入試などで、標準的なテストのスコアが参照されることが全くなくなるかと言えば、それも現実的ではないだろう。従って、過渡期的な方針として、テスト学力自体の向上を目的とせず、アクティヴラーニングなどを通して地頭を良くし、結果としてテスト学力も向上するというプロセスが最適である。
本をたくさん読んで、教養を身に着け、結果として漢字テストのスコアも向上するというケースが、「地頭」から「テスト学力」への波及効果の事例である。一方、本を読むことなく漢字テストの対策ばかりするのが、地頭の向上なしでテスト学力だけを表面的に改善するアプローチである。
学力テストのスコアだけを参照して教育プロセスを改善しようとすると、結果として時間と手間のかかる地頭の向上なしで、表面的なテスト対策をするということになりかねない。それでは、これからの時代に適応できる子どもたちは育たない。学力テストのスコアはあくまで結果であり、目的ではない。
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