ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『
入試のための準備、ということを離れて勉強自体が楽しい、生活の糧を得る、という目的を離れて仕事自体が楽しい、というフローの境地に達することで、延々と続く生きる時間そのものが「蜜の味」になる。それが、幸せへの道である。
チクセントミハイのフロー概念で最も重要なポイントは、行為を手段ではなくそれ自体を目的とした時に、パフォーマンスも学びも最大になるということ。つまり、逆説的だが、目的を考えない方が目的もより効率的に実現できるのである。
目標というものに縛られるとかえって質が悪くなるのは、芸術作品においても同様である。焼きものなどが昔の名品のようなものができない理由は作家の自意識が強いからともされるが、フローの没我こそが、質の向上につながると知るべきであろう。
』