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いきなりメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『  

 

なぜ、このような気分変化が生じたのか。自分なりに分析して見ると、まず、グローバル化は、特に言うまでもなくあたり前のことだし、英語を使うのも空気のようなもの、という感覚が生まれたからだろうか。グローバル化も英語も当たり前で、特に言うことはない。

次に、日本国内の軽薄な論調に嫌気がさしたこともある。根幹を問わないで、ランキングの順位や、ハーバードやスタンフォードをありがたがっていればいい、というようなメディアの姿勢は、かつての偏差値偏重や東大ブランドとなんの変化もない。相変わらず表層的である。

何よりも、英語やグローバル化という形式よりも、何をすべきかという実質の方が大切だ、という時代になったことだろう。人工知能や格差是正、移民難民といった世界的課題に比べれば、表層的なグローバル化の議論は、知的な負荷がむしろ低いように見える。

Times Higher Educationのランキングが英米の大学偏重だというのはその通りで、だから日本の大学がどうするか、と言えば、英語でやれば済む話ではなく、英語でやったらむしろ同じ基準で比較されて絶対に勝てなくなるだろう。

そもそも、個人の創造性の発揮に学校が必要なのか、という問題もある。オンライン教育やネット上のリソースの充実により、大学にかぎらず、そもそも学校単位でランキングを云々すること自体がアナクロニズムだと言える。

日本に住んでいる以上、東大や京大をハーバードやスタンフォードよりも応援したいのは当然で、良くするためにはどうすればいいか、知恵を出し合えばいい。偏差値入試は論外で、すべてはAO入試にすべきだと考えるが、その先の方向性は、単なる国際化や英語偏重で解決できるものではない。

個人的には、グローバル化の中での英語ベースの闘いは続けているし、これからも続けるつもりだが、その結果は、この毎日の連続ツイートのようにすぐに見せられるものではない。大学関係者も同じことだと思う。豪栄道のように、地道な努力を続けて、初めて日本の大学も花ひらくときがくるだろう。』