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イブニングメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『  

一つの力場、影響力の場で、少しずつ組織が変化して、やがて大きな違いにつながるという植物のtropismはそれ自体興味深い性質だが、私たち人間にも無関係ではない。私たちの中には、植物的傾向があるからだ。

脳の神経回路網は、その変化、成長においては植物に似ている。毎日の習慣によって、小さな変化が少しずつ積み重なって、長年の後には大きく変貌している。その際に、自分のやりたいこと、夢、希望が主要なパラメータとなるだろう。

たとえば、中学生が、将来留学したいという希望を持っていたら、その人は英語を一生懸命やるだろう。毎日少しずつ単語を覚え、文章を読み、発音をする。そうやって習慣を積み重ねると、やがて、少しずつ、そちらの方向に伸びていく。

テニスをうまくなりたいという人は、ランニングしたり、サーブの練習をしたり、ラリーをしたり、選手のビデオを観たりと、少しずつ努力するだろう。そのような積み重ねで、年月が経つと、テニス向きの身体、身のこなしに変化している。

植物が光の方に伸びたり、重力の影響で曲がったりするように、毎日少しの変化でも、積み重ねれば大きくなる。tropismの思想から言えば、変化はゆっくりでいいのであって、あせる必要はない。ただ、コンスタントに作用させる必要があるのだ。

人間はせっかちだから、「今すぐすべてを」と疾風怒濤に思いがちだが、ほんとうはゆっくり、じっくりでいい。大切なのは、作用の方向性を見誤らないことである。自分が植物だと思って、光や、水や、重力を、毎日うまく作用させるようにしよう。』