ニコ・ロビンプレゼンツ
茂木健一郎さんからのメッセージ『さまざまな問題があったとは言え、
民主党執行部(当時)の小沢氏、鳩山氏に対する
党員資格停止などの処置を通した、実質上の「追い出し」は、コモンセンスに照らして理解し難いものであった。人によっては、かつての左翼の
セクト主義や、
内ゲバ体質を思い起こされたかもしれない。
政党の活力は、その中にさまざまな意見を異にする人たちがいることで、保たれる。ある
イデオロギーや、視点だけで純化しようというのは、政党の活力をそぐ間違った政策である。しかし、一時期の
民主党は、残念ながら、そのような悪い意味での左翼的ゲームに夢中になっているように見えた。
何よりも、党の建設、党勢の拡大、そして政権獲得に大きな功績のあった小沢氏、鳩山氏の両氏を、あのようなかたちで党から追い出すという行為そのものに、ふつうの人間の感覚から見て、大きな疑問があった。投票をする一般の人々は、そのあたりのことを、敏感に受け取り、判断をしている。
対して、
自民党は、さまざまな問題があった場合でも、その議員を「仲間として守る」という文化を持っている。党の功績者に対する処遇も、人間的である。それがぬるま湯であるとか、何かの温床であるという批判は、おそらく、人間的な視点ではなく、左翼的な
イデオロギーに近いものであろう。』