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朝からメッセージ

f:id:barussnn127:20150505072503j:imageニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『ユネスコの諮問機関イコモスが、世界遺産に登録することがふさわしいと勧告した「明治日本の産業革命遺産」の中に、松下村塾が入っていた。うれしかった。何度か行ったことがあるけれども、「学び」の持つ力を伝える、すばらしい場所だと思う。

吉田松陰松下村塾で教えたのは、二年足らず。その教え子の中から、高杉晋作や、伊藤博文山縣有朋ら、幕末の志士たちが輩出していった。学びというものが、「時間」の問題ではなく、感化であり、心への良き衝撃であるということを示すエピソードだろう。

松下村塾は、美しいたたずまいを持つ。その一方で、本当に簡素で、小さい。このような場所で、吉田松陰が教え子たちと向き合い、息づかいが伝わるようなその場の共有から、時代を変える大きなうねりが生まれていったのだと思うと、「学び」の持つ可能性が感じられて、感慨深い。

吉田松陰が教えたのは、「心の持ちよう」だった。ありとあらゆる学びの中で、「心の持ちよう」ほど、大切で、普遍性を持つものはない。今日、学びのあり方が、ともすれば実学偏重になってしまう中で、「心の持ちよう」の学びの持つ普遍的な価値を考える上で、松下村塾ほどふさわしい遺産はない。

同じく構成資産となった「軍艦島」や、八幡製鐵所など、日本が近代化に成功した事跡は、世界的に見て普遍的な価値があるとユネスコが認めた。その「普遍的価値」の真ん中に「学び」であることを、「松下村塾」を一つの象徴として、ふりかえるきっかけになればと思う。』