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朝からメッセージ

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ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ❗️『「アポロ11号の月着陸はなかった!」という説を愛する人達の根本的な動機は、不安であろう。

アポロ11号が月に着陸したのは、ぼくが6歳の夏だった。1969年7月20日、アームストロング船長が最初の一歩を月面に印した。衛星中継が日本時間の深夜だったりしたので、うろ覚えにしか記憶していないが、大人たちが、やたらと興奮しているのを見て、たいへんなことだったのだなあと思った。

歳月は流れ、ある時期から、「アポロ11号の月面着陸はなかった!」みたいな本が流行り始めた。写真や映像も、フェイクだという。なんと、あの名作『2001年宇宙の旅』のコンビ、アーサー・C・クラーク原作、スタンリー・キューブリック撮影だという説まで現れ、それならばそれで凄いと思った。

もちろん、「アポロ11号の月着陸はなかった!」という説はトンデモで、自分たちの妄想にもとづいて、都合の良い(ように見える)証拠を集めただけの話だったのだけれども、そのような一連の妄想に導かれる人間たちの群像というものには興味があって、関連書籍などをぱらぱら見ていた時期がある。

「アポロ11号の月着陸はなかった!」という説は、もともとアメリカの男性が自費出版した本の中で唱えられたのだけれども、それに注目して拡大したのは、Flat Earth Societyという組織の人たちだったとされる。この組織は、地球は平らな円盤で、周囲に氷雪があると信じている。

Flat Earth Societyは、地球は円盤であるという記述が、聖書にも合致し、その円盤からある距離に月や太陽があり、さらに「コスモス」が配置されているのだという。そんな世界観の人たちが、「アポロ11号の月着陸はなかった!」という説を愛したというのはわかる気がする。

人類の知識は拡大し、今や、137億光年にわたる宇宙の構造もわかってきている。火星にも人類が送られようとしている。そういう新しい世界は、人類を魅惑すると同時に、一部の人たちを落ち着かなくさせる。「アポロ11号の月着陸はなかった!」という説を愛する人達の根本的な動機は、不安であろう。