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朝からメッセージ!

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからメッセージ!『
イデオロギーよりも、生命の方が深い

こうあるべきだという価値観や、世界はこうであるという認識におけるイデオロギーは、まちがいなく私たちの生命の分泌物であろう。その意味では、思想は、ほんとうは生命に資するものであるはずだ。ところが、時において、思想は暴走し、勝手な運動を始め、むしろ、生命を脅かすに至る。

生命は、「こうあるべき」という線形的な運動を、かならず超えていくのじゃないか。だから、生命に寄り添おうとしたら、「こうあるべき」から離れて、その場その場で、自分の内からわいてくる感情と、対話するしかない。そうでないと、思想のイデオロギー性にとらわれて、見るべきものが見えなくなる。

イデオロギーのために人をあやめるのは、もっとも反生命的である。ところが、人はこれを時々やる。何かを主張するために人の生命を脅かすのも同様。そして、そのような動きと「闘う」という考え方も、また、一つのイデオロギーであることを見誤ってはいけない。

相手と交渉すべきではない、譲歩すべきではない、毅然と闘うべきだ、というのも、一つのイデオロギーである。その結果、どうなるか。根絶されるはずの「敵」は、いつまで経っても消えることがない。本来の「敵」は、私たちの生命の豊穣から離れて、一人歩きしがちななにものかにあるのではないか。

イスラム国が、日本人の人質をとった。交渉すべきではない、身代金を払うべきではない、というのは、一つのイデオロギーである。「テロとの闘い」をすべきというのも、一つの思想。イデオロギーや思想よりも、生命の方が広く、深い。「生命優先」という日本の姿勢は、決して間違ってはいない。