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朝からメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからメッセージ

紙の本は、直接あげたり貸したりというだけでなくて、もっと間接的で、偶然の関係も仲立ちする。テーブルの上に置いてあった本を、誰かがとりあげて読み始めるかもしれない。また、自分の手を離れた本が、まわりまわって、誰かの手にわたるかもしれない。

 


ペーパーバックの古本を買うと、そこに学校図書館の蔵書印があることが時々あって、つまり余分な蔵書を市場に出すシステムがあるらしい。そんな時には、その本があったアメリカの田舎の学校に思いを馳せることもある。紙の本でないと、不可能なできごとである。

 


紙の本には、「メッセージ・イン・ア・ボトル」のような側面がある。自分の持っている本が、まわりまわって、いつ誰の手にわたるか、わからない。確かめようもないけれども、そうなったらうれしい。紙の本の最大の魅力は、それがモノとして独立して世界の中に存在し、個人の生を超えるところにある。

 


電子書籍は便利だけれども、紙の本にくらべると、寂しさを感じる。この寂しさは案外本質的なもので、結局、紙の本が完全に廃れることはないのだと思う。装丁を含めた、モノとしての存在感の魅力はもちろんのことである。豪華本も、文庫本も、ソフトカバーも、モノとしての存在感は変わらない。』