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朝からメッセージ

f:id:barussnn127:20180816102848j:imageニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからメッセージ

人生の指針として、「大学は行った方がよい」とか、「正社員になった方がよい」といった命題は、普遍性がない。なぜならば、全員が大学にいくわけではないし、正社員になるわけではないからだ。例外処理ができない指針は、しょせん、それだけの価値しかない。

 


もちろん、大学に行きたい人はがんばって勉強すればいいし、正社員になりたい人は、がんばって就活すればよい。それ自体はよいことである。しかし、それは、人生における部分最適の解に過ぎず、普遍的な行動指針、価値観ではない。

 


人生における普遍的な指針とは、どんな状況で、どんな人でも成り立つような形式で記述されていなければならない。「大学に行く」とか「正社員になる」とか、一部の人にしかあてはまらないような、あるいは、一部の人しか実現できないことが、これが正しいという顔をして闊歩しているのは害悪である。

 


例えば、「自分の個性を活かす」という命題は、どこでも、誰にでもあてはまるので人生の普遍的な指針になる。もちろん、個性は発見されるものだし、育つものだし、周囲との調和の中で発展するものでそこに難しさがあるが、「自分の個性を活かす」は、人生の普遍的指針になり得る。

 


自分が今できないことに、挑戦してできるようになるよう努力することも、人生の普遍的な指針になり得る。どのような状況でも、どんな人でも、その命題は成立するからだ。もっとも、具体的に何に挑戦するのかは、当然人によって異なる。

 


「大学には行った方がよい」「正社員になった方がよい」という普遍性のない人生の指針を、実際に自分が大学に行って正社員になっている人が言うのは、単なる自己正当化に過ぎない。普遍性のない人生の指針を自己正当化に使う事例はしばしば見られ、そこには自省が根本的に欠けている。』