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朝からメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

自分自身を「外」から見ているかのように客観的に見つめる「メタ認知」を高めることは、案外むずかしい。「鏡」というメタファーが使われがちだが、私たちの脳は鏡のように視覚的情報が十分に提供されている時でさえ、認識することは難しい。ましてや性格のような抽象的属性においてはなおさらである。

自分自身をメタ認知することの難しさは、暗黙知の構造にある。自分にとって当たり前のことは、それを特別なことだと認識することが困難なのだ。その「差異」に気づくためには、往々にして他者とのすれ違いが必要になる。

変人は、自分が変人であると気づいていないことが多い。他人から見ればヘンなその人の思考、行動のパターンも、本人にとっては当たり前のことが多いからだ。逆に「私は変人です」と強調する人は、変人ワナビーで、変人にあこがれているだけのことが多い。

ある文化の中で当たり前だけれども、他の文化から見るととてもユニークなことにその文化の人が気づくことも難しいことが多い。子どもの頃からその文化の中で育っていると、他者から見た「差異」に気づきにくいのである。

自身のメタ認知を通して、自分のユニークさに気づくという認知プロセスは、このように案外むずかしい課題であって、そのプロセス自体が創造的であるということができる。メタ認知の階段を上がることで、私たちは自分運用のスキルを劇的に上げることができるのだ。

個性は欠点と長所が表裏一体になったものだが、自分の欠点をメタ認知することで、それだけで欠点に「パッチ」を当てることができる。自分というシステムの運用の強靭性が高まり、他人とのコミュニケーション力も高まる。その意味でメタ認知は一つの「革命」と言ってもいいほどの大きな変化をもたらす。