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朝からメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『  

情報には、いろいろあって、ノウハウ的なものもあれば、ナビゲーション的なものもある。それぞれ価値があるわけだが、個人的にふりかえって、最も価値のある情報の一つは、「インスピレーション系」のものだと思う。

たとえば、メキシコの山奥に住むタラフマラの人たちは、ずっと走っている、とにかく走っている、という情報は、とてもインスパイアされる。住んでいるところが広い範囲に散らばっているらしく、いつもいつも走って移動しているのだ。

最近はやりのマラソンやウルトラマラソンなど、まだまだ甘い、というくらいの長距離を、老いも若きも、タラフマラの人たちは走り続ける。とうもろこしでつくった飲み物を飲みながら、走る。しかも、怪我をしない。

タラフマラの人たちのことを描いたBorn to Runという本があるが、読んでいるととてもおもしろい。そして、インスパイアされる。自分の日々の走りにも、影響を与える気がする。もちろん、自分が実際にずっと走る生活になれるわけではないのだけれども。

インスパイアされる話というのは、日常の振れ幅のレンジから離れたところ、統計的に言えば「アウトライヤー」にあたるものであることが多い。極端なのであり、並外れているのである。しかし、だからこそ、人間にはそのようなことも可能なのだという、多様性の目覚めが、私たちを鼓舞する。

ぼくは、学校での、あるいは学校外での学びのポイントは、単なる情報の伝達ではなくて、インスパイアであるべきだと思っている。だから、人間の多様性を伝える、極端なアウトライヤー、愛すべき並外れの話は、ぜひ聞くべきだし聴かせるべきだと思う。

並外れのインスパイアーに出会うと、周囲に風が吹き始める気がする。旅をしていいのだ、と背中を押される気がする。インスパイアーの種をたくさん持っている人、ポケットに入れている人は、それだけ自由になれる。ぼくも、ときどき取り出して、眺めて観ることがある。旅のおともにとても良い。』