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朝からメッセージ

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ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『

生まれて初めてのことは脳にいい、と常に言っているけれども、昨日は、まさにその初めてがたくあんあった日だった。日本棋院関西総本部が開催している「阪急電鉄納涼囲碁まつり」に参加させていただいたのである。見るもの、聞くものがすべて新鮮だった。

私は、5歳で囲碁を覚えて、NHKの囲碁の時間などを見て、ちょこちょこやり、最近はスマホの「最強の囲碁」相手に打っているけれども、本格的に「人間と」打った経験はそんなにない(笑)。それが、いきなり濃い方々の中に入って、ほんとうにインスパイアされた。

まず、「大部屋」というか、本当にびっくりするくらいたくさんの方がいらっしゃる部屋で、井山裕太七冠と村川大介八段が対局されていたのだけれども、打たれているお二人の回りで、解説の二人ががんがんいろいろなことを言っていることにびっくりした。(笑)。

それから、「指導碁」で「十面打ち」というのを、初めてほんとうに見た。中央にプロ棋士の方がいらして、そのまわりにずらりと十人アマチュアの方がいらっしゃる。それで、プロの方は、アマがうーんと考えてやっと打った手を見て、一瞬で、「ほいよ、ほいよ」と手を打っていってしまうのだ。

「ギクっ」としたのは、懇親会で、「33」という紙を渡された。なんと、「連碁」というのがあって、アマが1手ずつ打っていって、つないでいくのだという。私は33番目。なんだか、プレッシャーだな、と思った(笑)

懇親会も盛り上がった頃、大盤で、「連碁」が始まった。観察していると、一人の打った手の意図が、次にも引き継がれるとは限らないので、案外楽しく、「気楽」に打てた。へえ、面白いものだなあ、と思った。

二次会で、円田秀樹さん、井山裕太さん、それに治勲さんに、女流棋士の方々と同じテーブルに座ってお話をうかがっていたら、囲碁界の雰囲気が伝わってきた。実力勝負の中に、濃い人間関係があり、なんだか爽やかであった。

いちばん「初めて」でびびったのは、カラオケで治勲先生のすばらしい歌を拝聴していたら、いきなり、円田さんと小松大樹さんが、「打ちましょう」と碁盤を持ってこられたことで、生まれて初めて、プロ棋士と3目置いて打たせていただいた。

小松大樹さんと打っていると、すべてを見透かされているようで、不思議な感覚だった。2、3度ほど、円田さんに「ヘルプ」していただき、結果は持碁となった。人間と打つのがまずないのに、いきなりプロ棋士と打って、酔いが一気に醒めて、ホテルに帰っても、なかなか寝付けなかった。

振り返って思うのは、すべてがフェアな囲碁という文化のすばらしさと、初めてのこと、の脳に与えるすばらしい影響である。みなさんも、囲碁をやってみませんか?(笑)。円田さん、治勲さん、小松さん、みなさん、ありがとうございました!』