昨日、走っている途中でふと足元のスミレが気になって、見ていたら、あっちにもこっちにもあった。それで、場所によって、種類が全く違っていた。
それで気になって調べてみたら、日本にはスミレがたくさんあって、しかも種分化が盛んで亜種とか変種も多く、結論としてはいくつあるのかよくわからない状態らしい(笑)。
今まで、春にスミレが咲いているな、とは思っていたが、そんなに細かく種類とか気にしていなくて、しかし気になりはじめると次々と眼について、本当にいろいろな種類があることに、実は驚いたのだった。
自然は奥深い。何気なく見ているものの中に、無限の変容がある。私は、たまたま子どもの頃から蝶が好きで飛んでいるのをぱっと同定するけれども、スミレは全くノーマークだった。今まで、どれほどの変異を見逃してきたことだろう。
私が走っている公園のあたりで、どのスミレがどのような範囲に分布しているのか、いつ咲いていつ枯れるのか、その経年変化はどうか、そんなことを調べているだけで、一生終わってしまうだろう。
スミレから見る宇宙もあるんだなあ、と思った。それで思い出したのは「山路来て何やらゆかしすみれ草」だが、芭蕉が見たのは、どのスミレだったのだろう。』