ニコロビンプレゼンツ
茂木健一郎さんからのメッセージ『
が
南アフリカを破ったことは凄いことである。その結果、イギリスの
ブックメーカーにおいて、日本勝利の予想をする人が増えたという。今日の
スコットランド戦、ぜひ、がんばってほしい!!!
ところで、イギリスの
ブックメーカーの、森羅万象を予想する、というスタンスは面白いと思う。もともと、脳の大切な機能の一つは、未来を予想するということ。新しく誕生した王子の名前から、選挙の結果まで、予想して、その確率を計算するというのは、脳の本来的な働きの一つだ。
イギリスの政治コメディ「イエス・ミニスター」にこんなシーンがある。二人の官僚が、外遊から帰ってきた大臣がまっさきに何を言うか賭ける。「自分の外遊の記事がのっているかどうか」を聞くかどうかかけて、勝った方が一ポンドもらう。こうやって、ありとあらゆることが賭けの対象になる。
競馬では、馬の血統や、馬場の状態、過去の戦績、あるいはその日の
パドックでの様子など、さまざまなことを「データ」として判断し、賭けるのであろう。同様に、世の中の森羅万象は、賭けるかどうかは別として、さまざまな状況から予想できることでもある。英国の
ブックメーカーはそれを楽しむ。
例えば、
安倍政権が、1年後の2016年9月23日にも続いているかどうか? その確率は、何%くらいか? そのような「予測」をするためには、世の中のことをいろいろ知らなくてはならない。英国の賭けの文化は、その
教養主義の深さと結びついていて、とても興味深い。』