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朝からメッセージ

ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『専門家よりも、人々の判断の方が信用できること
今朝、ツイッターのトレンド欄を眺めていたら、「東京五輪公式サイト」がトレンド入りしていたので、見たら、例のエンブレムがvisual drug化していた。すでに申し上げたように、私は、「順列組み合わせ」でさまざまなものが表現できるという今回のコンセプト自体が陳腐だと考える。
エンブレムに求められるのは、一目見て鮮烈な印象を与え、強く記憶に残り、それが時間とともに「育つ」という性質であって、エンブレムを構成する幾何学的要素を順列組み合わせで返ると文字が表現できるなどというのはまさにコンセプト倒れで、視覚表現の根本を理解していないと断ぜざるを得ない。
ところで、今回の東京五輪のエンブレムの選考過程において、「専門家が1年をかけて検討した」などという報道があった。東京五輪はみんなの祭典である。そもそも、「専門家」が信頼できない、という根本的感情が、人々の間にあるように思う。
「専門家」は、デザインならばデザインの身内の論理に縛られがちである。その人のすでに築き上げた実績、名声にも影響されやすい。さらに、エンブレムをどのように展開するなどの、「大人の論理」が、選考する目を曇らせる可能性もある。その結果が、今回の惨状であると思えてならない。
ワグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』は、専門家よりも人々の直感の方が信頼できるというテーマを描く。若者の歌を、専門家たちはルールに合っていないと評価しない。歌合戦で、人々がその歌を聞いて心を動かされるという、その判定の方が信用できるとワグナーは描いた。
「専門家」や「有識者」が密室で会合を開いて決めるよりも、ネットなどですべての過程をオープンにして決めた方が、良質の判断ができる。ガバナンスを変えるべき。それにしても、エンブレムの順列組み合わせ発想の陳腐さを、公式サイトがあれほど見事に表現するとは思わなかった。オウンゴールだ。』f:id:barussnn127:20150819074747j:image