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エッセイ社会派なブログ??!

朝からメッセージ


ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『イギリスのコメディを見てほっとして眠る、というのが習慣であった。しかも、リピート。ヘビー・ローテーション。Yes Minister Father Ted Alan Partridge Office Blackadder Monty Python名作いろいろ。
リピートがいいところは、もう何回(何十回)も見ているから、途中で寝落ちしてもぜんぜん構わないということである。新しいもの(今回はフレッシュと呼ぶことにしよう)を見ると、寝落ちする前に意識が朦朧とするともったいないし、何よりも、面白くて興奮して眠れなくなってしまうかもしれない。
ぼくは、寝付きがいい方で、おそらく数分以内にいつも眠っている。「眠れないで困るなあ」と思うとますます眠れなくなるが、そのようなイベントはおそらく年に数回以下で、しかも「困るなあ」と思ってから、30分以内には眠っている。そんなものは、不眠のうちには入らないだろう。
それでも、フレッシュを見ると、面白くて興奮して眠れなくなるんじゃないか、という気持ちはどこかであって、だから、眠る前にはリピートを見る。これはひとつの入眠を促すノウハウといえるかもしれない。眠ることに苦労している方は、お試しください。
というわけでずっとリピートを見てきたのだけれども、一年前くらいから、なんとはなしに気分が変わって、もったいないからフレッシュを見るか、というモードに変わった。Huluなどの動画サービスの充実も一因かもしれない。最近は、フレッシュを、細切れに見てから眠るということも多くなった。
Saturday Night Liveなどは、この方式で、少しずつ(特にCold Opening のところと、Weekly updateのところが好き)を見る。それで、はいおしまい、とコンピュータを閉じて眠ると案外早く眠っちゃう、ということもわかった。何でも実験して見るものだね。
リピートではなく、フレッシュを見ると、初めてのものを見る時の独特の脳活動があるように思う。金属ナトリウムの表面を常に切断しつつあるような。それで、ああ、子どもの頃は、見るものがいつもフレッシュだったんだなあ、ということを、しみじみ感じるようになった。
大人になると、リピートが増えてくる。カテゴリカルに。一方、3、4、5歳の頃って、見るもの聞くもの、本当にフレッシュばかりだったんだなあと思って、大人になっても、フレッシュばかりの人生も、またいいんじゃないかと考えるようになった。リピートは、遠くにありて思うもの。
映画にせよ、音楽にせよ、小説にせよ、定番的なものができあがりがちだけれども、そして、古典は、何度接してもその度に新しい発見があるものだけれども、リピートとフレッシュの比率が、リピートにかたより過ぎないこと、これは、人生をいつも新鮮な切り口に保つために、必要な心の処方箋ではないか。』f:id:barussnn127:20150704093205j:image