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朝からメッセージ

ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『  f:id:barussnn127:20150627092935j:imageある作家の方が、ある政党の勉強会に講師として出席して、いろいろな発言をされたようだ。その際の議員の発言も報じられている。どちらも現代の文明の中で著しく見識を欠く内容で、批判が起こっているが、作家と議員では意味合いが全く違うと思う。
作家は、「民間」の方である。民間とは市場であり、競争である。その作家の発言、作品が自分にとって良いものでなければ、発言は無視すればいいし、作品は読まなければいい。一般に、民間における表現は、名誉毀損などに相当しない限り、放っておけばいい。競争で、淘汰されるはずだから。
一方、議員の発言は、放置すればいい、というわけではない。議員は、公職に就く人である。公職は、ある時点でその地位に就く人が限られているという意味で、民間の競争とは様相の異なる、限られた社会的資源である。そもそも公職に就く資質があるか、常に精査されなければならぬ。
資質に欠ける人が公職に就いていることは、二重の意味で社会にとっての損失である。まず、その人のパフォーマンスの質が低下する。次に、その人が公職に就いていることで、他の、よりすぐれた資質の人がその公職に就くという機会を逸失しているということになる。
今回報じられた議員たちの発言がもし事実であるならば、民主主義国におけるマスメディアによる報道の意義についての、根本的理解が欠けていることが推認され、そもそも議員になるにふさわしい資質がないと断ぜざるを得ない。自らその非を恥じて、辞職するか、根本的に反省して出直すしかないだろう。
民間にいる人の愚かな発言は、無視してスルーするのが一番良い。世の中に愚かな人はたくさんいるからである。しかし、議員や首長、閣僚など、社会のために職能を果たすべき地位の人の愚かな発言は、そもそもその限られた社会的リソースに就く資格がないことを意味する。自ら恥じて退くのが妥当だろう。』