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いきなりメッセージ

ニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『f:id:barussnn127:20150605135414j:imageMiss デイジー』をなんとなく敬遠していたのは、いい話なんだろう、と思っていたからで、この前見たら、<本当に>いい話だった。脚本がよく書けている。なによりも、人間に対する視線が、温かい。
この中で、運転手のホークが、デイジーさんに「キング牧師のスピーチ聞きたいか?」と言われて、「誘うならばもっと前に」と断るシーンがある。要するに行けなくなった人が出たので、その穴埋めにどうか、と言われて、「そういうやり方ならば私は行かない」と言うのである。心に残るシーンだ。
人間を手段ではなく、目的とせよ。これは、カント的な道徳律だが、ついつい忘れがちだ。今安倍さんが進めている安保法案についても似たようなことを感じる。私は明確に反対だ。しかし、そのことと、安倍晋三というひとりの人間に対する接し方は、別の問題だと思う。
ぼくはテレビの収録で一度お目にかかっただけだが、病気を克服してカムバックされたのは素晴らしいことだと思うし、ご自身の信念(それは私の信念とは違うが)で国政に当たられているのは良いことだと思う。ところが、世の中の議論を見ていると、人間と、思想をごっちゃにする。
安保法制や秘密保護法には反対だが、人間としての安倍晋三さんには温かい心をもつ。それは可能だし、人間はそうでなければならない。逆に、安倍さんが指導者だから、あるいは安倍さんに大臣の職をもらったから、いわばしがらみで、安保法制に賛成する、みたいなことがあると、それはおかしい。
ニュースを見ていると、例えば菅官房長官などは、いろいろご苦労された方だからそつなく安倍さんに仕えていらっしゃるけど、政治家としての本当の信念はどうなのだろうと思うことがある。安倍さんの機嫌を損ねたくない、認めてもらいたいというのは人間としてわかるが、それと政治思想は別である。
安倍さんが首相になられて以来、反対する側も、賛成する側も、人間としての安倍晋三さんの気分や、感情に配慮しすぎだと私は考える。純粋に思想として、安保法制、(自民党が進めている方向での)改憲に賛成なのか、反対なのか考えればいいのであって、安倍さんとの人間関係をごっちゃにしてはダメだ。
メディア関係者が、安倍さんと食事して取り込まれる、みたいなこともよく言われているけれども、真のジャーナリストならば、にこやかに食事して、ああ楽しかったですね、いい人ですね、だけど、その政策には賛成です、反対です、と分離すべきであろう。そして、そのような態度は、取ることが可能だ。
『ドライビング Miss デイジー』に貫かれている、人間に対するリスペクトの態度は、もっとも大切な原理だと思うし、そのことと、安保法制や憲法論議に、是々非々で冷静沈着にのぞむことはむしろ両立する。賛成するにせよ、反対するにせよ、妙にウェットな人が多く、それは道を誤るとぼくは思う。
というわけで、この連続ツイートのタイトルは、合体して、「ドライビング Mr アベ」にすることにしました。』