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エッセイいろいろな内容のブログ

いきなりメッセージ

f:id:barussnn127:20150604140511j:imageニコロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ『
編集者はいろいろなことを考えて本を作っている
編集者は実にいろいろなことを考えているものである。先日、講談社の柴崎淑郎、西川浩史(aka ラーメン大好き小池さん)の両編集者と話していて、「小説」を読んでいただくことの難しさの話になった。ノンフィクションだったら、テーマやタイトルで興味を持ってもらえる。
逆に、ノンフィクションの本だと、ある著者の本ならばなんでも読んでもらえる、というわけでもなくて、このテーマだったら読むけれども、別のテーマだったら読まない、ということもある。つまり、読者はテーマについているのであって、必ずしも著者についているわけではない。
だから、あるノンフィクションの著者が1冊非常にあたったとしても、テーマを変えて書いた次の本もあたるとは限らない。なるほどと思った。それに対して小説は、著者に読者がついているというところがある。この著者の小説ならば、テーマや世界観が変わっても読もう、という読者がいる。
だから、あるノンフィクションの著者が1冊非常にあたったとしても、テーマを変えて書いた次の本もあたるとは限らない。なるほどと思った。それに対して小説は、著者に読者がついているというところがある。この著者の小説ならば、テーマや世界観が変わっても読もう、という読者がいる。
確かに、村上春樹氏やカズオ・イシグロ氏はそうであろう。逆に言えば、小説はテーマで読んでもらえる、というわけではないから、特に、小説の最初の著者は読者に手にとってもらうのに苦労する。結局、読んで面白かった、感動した、という口コミ以外に、小説の読者を広げる決め手はない。
そんなことを、柴崎、西川の両氏が「空に雲が出たね」みたいな、当然のこととして話しているのを目撃して、ぼくはなるほど、と思い、編集者はいろいろなことを考えて本を作っているんだな、と改めて思った。
それから、『東京藝大物語』がどれくらい世に受け入れられるかはもうぼくの手を離れて、読者のみなさんの心と口コミに委ねられているのだな、と思ったら、なんだかドキドキしてきてしまって、講談社の社屋を出たあとに見上げた夕暮れの空が、やたらとキレイであった。』