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いきなりメッセージ

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ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ❗️『確かに、いきなり最初からスケッチの核心に入り、あれ、これなんだろう、と興味を持たせる。そうなると、視聴者はチャンネルを買えない。激烈な競争がもたらしたフォーマットの革新だが、日常生活の中でも、この「コールド・オープン」の精神は活かせるように思う。

小学校の頃、「来賓の挨拶」はなぜつまらないのかと思う人は多いと思うが、あれは、「チャンネルを変えられる」可能性がないからだ。どんな話をしても、聞いてもらえるとわかっている。だから、常套句をならべ、テンションの低い話をしても、聴衆の耳が牢獄に入っているから、逃げられる心配がない。

辻説法をする人や、ストリート・アーティストは、みんなどんどん通り過ぎていってしまうから、いきなり心を掴んで飽きさせない工夫がいる。ガマの油売りの口上や仕草が「おや、なんだろう」と思わせて、そのあとも目が離せなくなるのは、移り気な通行人の注意を惹くというプレッシャーがあってこそ。

洋の東西を問わず、芸人の心得というものは、「人の心をつかむ」「飽きさせない」という二点だと思うが、そのような競争の結果、「いきなり本題」というコールド・オープンが進化した。来賓の偉い人は、芸人ではないのかもしれないが、コールド・オープンの精神くらいは、参考にしても良い。

ジャンルは違うが、プロレスで言えばタイガー・ジェット・シンが、選手紹介や花束贈呈などの「枠付」を無視したいきなりトップスピードのプレイスタイルで、人々を魅了した。小学生の時、一度だけ猪木とシンの試合を見たのは幸せな記憶だ。シン、入ってくるなり狂乱してサーベルで襲いかかっていた。

今の時代、メディアが多様化して、競争も多いから、いきなり本題の「コールド・オープン」が普通のスタイルになっていくことだろう。大いに結構なことだ。逆に言えば、努力しなくても聞いてもらえる立場に胡座をかいていた偉い方々たちは、ちょっと精神の贅肉を落とすべき時期かもしれない。』