ニコ・ロビンインドメタシンブログ!!

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いきなりメッセージ

ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ‼️『指輪物語』には、「ゴクリ」というへんないきものが出てきて、指輪の魔力にとりつかれている。とにかく困ったやつなのだが、フロドは何度か助けてやる。そしたら、最後に、指輪が破壊されるときに、フロドも魔力に取り憑かれそうになって危機だったのを、ゴクリが重要な役割を演じて大団円となる。

世間から見て、お騒がせ、困った人と見える人が、実は重要な役割を担うことがあるというJRRトールキンの「慧眼」である。人間は、どうしても「一手の読み」しかできないものだが、相手も最善手を指すという「二手」、さらに自分が指す「三手の読み」までできるようになると、世界が深く見えてくる。

世間のホメオスタシスは、その「常識」から見て理解できない人、「同化圧力」に無関係に生きている人を例外視し、さらには「キャラクター化」して、「あのひとはああだから」と納得しがちだ。そうやって、世間の「常識」に従っている自分を守っているのである。その道は、安心、安全だ。

しかし、『指輪物語』がそうであるように、物語の重要な進行は、「困ったひと」、「外れた人」こそが担うことが多い。そして、そのような例外的人物は、実は「世間の常識」とやらが通じていない、世界の秘密につながることが多いのである。だから、困った人を排斥してそれでよしとしていると損をする。

人々は、無意識のうちに、常に「物語」を欲している。「困った人」が登場人物として重要だということは、ほんとうは知っている。自分たちの「常識」というものを守って「困ったものですね」と言いながら、本当は、例外的な存在に見えるマレビトがもたらす世界の秘密の消息に、魅せられているのだ。』
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