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いきなりメッセージ

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ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからメッセージ‼️『ヤジについて

前にも書いたことがあるが、私の子どもの頃のもっとも幸せな記憶の一つは、今はもうなくなってしまった東京球場でプロ野球の試合(確かロッテ戦)を見たことである。当時のプロ野球と、今で何がいちばん違っているかと言えば、観客のとばす「ヤジ」であった。

応援するにせよ、けなすにせよ、とにかく、スタジアムの観客たちが、思いおもいに声をだす。当時は鳴り物の応援はないから、しんしんとした夜の静寂にヤジが響いて、みんなが笑ったり、それに呼応してまた誰かがヤジを飛ばしたり、今のプロ野球とはまた違ったたのしさがそこにはあった。

ヤジとは、つまり、脱抑制であり、本音が出る。プロ野球のスタジアムでも、会議場でも、ヤジというのは、規律ある進行に対するスパイスのようなものである。ヤジがたくさん出すぎると混沌になるから、議長が「オーダー」「静粛に」というわけだけれども、ある程度のヤジは、観客としては面白い。

日本の国会の議事進行の特徴は、誰が発言するか、その順番が決まっていることで、なんとか委員会に出ている議員さんも、その場で思いついたことを言えるわけではないから、さぞ退屈だろうと思うことがある。ぼくが国会の議事進行を改革するとしたら、誰でも、立ち上がって、発言できるようにする。

国会の委員会の審議が、発言者も回答者もあらかじめ決まっているのは、要するに官僚が事前に質問内容を把握して政府方針に従った精緻な答弁書を用意する、という必要から。理解できるけれども、本来、議論、話し合いというのは、その場で何かを思いついた人が発言できるようにしないと活性化しない。

ヤジは、予定調和になりがちな日本の国会の議事進行における、ある程度必要なスパイスだと思う。そして、ヤジには、その人の本音とか、価値観とか、さまざまなことが出てしまう。ヤジを飛ばす側も、そのことでいろいろなことが伝わってしまうことについては、自覚的であるべきだろう。』