ニコ・ロビンインドメタシンブログ!!

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朝からメッセージ

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ニコ・ロビンプレゼンツ茂木健一郎さんからのメッセージ‼️『
人工知能が、会話の先生になるかも

新国立劇場で、『さまよえるオランダ人』が始まっている。ぼくは今回の上演はどれも行けなくて、残念。すばらしい作品、演出なので、ぜひみなさん足をお運びください。しかたがないので、youtubeでちょこっと見た。フィナーレ近く、ゼンタの歌唱を、思わずいっしょに歌っていた。

そしたら、Ich bin's, durch deren Treu' dein Heil du finden sollst!の、derenが、とっさに出なかった。ドイツ語、さびついているよね。それで、はっと思った。ドイツ語の単語の性は、ややっこしい。das Mädchenだし。

ドイツ語を書いたり話したりする時、女性名詞、男性名詞、中性名詞を、すべて正確に使い分けるのは、かなり難しい気がする。ネイティヴは、おそらく感覚で覚えているのだろうと思う。ドイツの人に聞くと、性を間違っていても、まあ、通じるから、いいんじゃないか、と答えが返ってくるけど。

話は変わるが、今年カンバーバッチ主演のアラン・チューリングの映画Imitation Gameが公開される。コンピュータが人間と同等の知性を持つとみなすテストとして提案されたのが「チューリング・テスト」。区別がつかないくらいうまく会話をするプログラムは、なかなかできない。

しかし、考えてみると、むしろ会話で人工知能の方が得意なことって、ありそうだ。ドイツ語の単語の性もそうで、リストを一発入れれば、絶対に間違えないで使いこなしそうだ。してみると、チューリング・テストとは別に、人工知能の方が会話においてすぐれている点も多々あるのではないか。

人間の記憶力は限られている。一連の会話の中で、1時間くらい前に相手が言ったことを一字一句記憶していてそれに反応するのは、人間にはムリだが、人工知能だったらできる。一般に、過去の履歴を縦横無尽に参照して会話する能力は、人工知能の方がはるかに上だ。

人工知能だったら、たとえば、「あなたは、2014年4月24日に****と言ったけど、それは、Bさんが2011年5月16日に言った****と関連していますね。」みたいな会話もできる。そう考えてみると、そもそもチューリング・テストの文脈設定が狭すぎるということにならないか。

シェークスピアは作品の中で28829の単語を使っていて、そこから、おそらく100000くらいのヴォキャブラリーを持っていたと推定されるそうだが、これも、人工知能だったら簡単に凌駕できそうだ。

OEDには、1989年の第二版で、291,500の単語が記述されているそうだ。人間は、ネイティヴでも、せいぜい30000語。むしろ、これからは、人工知能が会話の先生になることもあるんじゃないか。源氏物語の古語から、江戸時代の死語まで、縦横に単語を駆使する人工知能と会話してみたい。』